医用画像・院内情報システムの受託開発

リベルワークスは、医用画像を中心とした病院内システムの設計・開発・保守を行っています。

DICOMによる医用画像連携、HL7 v2・HL7 FHIRによる医療情報連携をはじめ、PACS、RIS、電子カルテ、モダリティ、部門システムなど、院内で稼働するさまざまなシステム・機器との接続に対応します。

新規システムの開発だけでなく、既存システムとの接続、他社製品との相互運用、既存DICOM/HL7実装の解析・改修、保守の引き継ぎにも対応しています。

また、開発するソフトウェアを医療機器プログラム(SaMD)として扱う場合には、IEC 62304をはじめとする関連規格を考慮した開発プロセスにも対応します。認証を前提としないシステムについては、必要な範囲に絞った開発が可能です。

対応する開発領域

医用画像や院内情報を扱うシステムについて、通信部分だけでなく、アプリケーションやサーバ、既存システムとの接続を含めて設計・開発します。

医用画像システム

DICOMに対応した画像サーバ、画像ビューア、読影支援システムなどの開発に対応します。

主な開発対象には、次のようなものがあります。

  • DICOM画像の受信・保存・配信
  • DICOM画像ビューア
  • DICOM SRなどの構造化レポート
  • 線量情報の管理
  • 医用画像を利用した統計・解析システム
  • CT画像の3D表示、MPR、MIP、MinIP、ボリュームレンダリング等の画像処理

院内システム連携

電子カルテ、RIS、PACS、モダリティ、読影ビューア、レポートシステムなど、院内で稼働するシステム間の連携を実装します。

既存製品との接続では、規格上は同じDICOMやHL7に対応していても、装置やシステムごとに実装範囲やデータの扱いが異なる場合があります。

通信内容や既存システムの仕様を確認したうえで、必要に応じてデータ変換や接続処理を実装します。

既存システムの保守・改修

長期間稼働しているDICOM/HL7システムでは、開発時の担当者が不在になっているケースもあります。

既存実装の調査、通信仕様の解析、接続先変更への対応、機能追加、保守の引き継ぎなど、既存資産を継続利用するための改修にも対応します。

対応する標準規格・インターフェース

院内システムでは、画像、患者情報、検査オーダ、検査結果など、扱う情報によって使用する規格や通信方式が異なります。

当社では、DICOM、HL7 v2、HL7 FHIRを中心に、院内システムで利用される各種通信の実装を行っています。

DICOM

DICOMは、医用画像とその関連情報を扱うための標準規格です。

画像ファイルの形式だけでなく、装置間で画像や検査情報をやり取りするための通信サービスも定義されています。

対応例:

  • Storage SCU / SCP
  • Query / Retrieve
  • Modality Worklist(MWM)
  • Modality Performed Procedure Step(MPPS)
  • Storage Commitment
  • Structured Report(DICOM SR)
  • DICOMweb
    • WADO
    • QIDO
    • STOW

DICOMを利用した画像サーバ、PACS接続、モダリティ接続、ビューアなどの実装に対応します。

HL7 v2

HL7 v2は、患者情報、検査オーダ、検査結果など、医療機関内の情報交換に広く利用されているメッセージング規格です。

ORM、ORUなどのメッセージを利用した、電子カルテ・RIS・部門システム間の連携に対応します。

HL7 FHIR

FHIRは、HL7が策定する医療情報交換のための標準仕様です。

Web APIを利用したシステム連携や、既存の院内システムとWeb・クラウド上のアプリケーションとの接続などで利用されます。

HL7 FHIRを利用したシステム連携のほか、JP Core、電子カルテ情報共有サービスに関連する実装についても対応しています。

IHE

IHEは、DICOMやHL7など既存の標準規格を、実際の医療業務の中でどのように組み合わせて使用するかを定めた統合プロファイルを策定しています。

当社ではRadiology領域を中心に、SWFなどのIHE統合プロファイルに関係するアクターの実装経験があります。

また、当社技術者はIHE-Jの活動に参画し、相互接続性を確認するコネクタソンの審査にも携わってきました。

規格と院内システムの関係

DICOM、HL7、FHIR、IHEは、それぞれ役割が異なります。

DICOMは主に医用画像と関連情報を扱い、HL7 v2やFHIRは患者情報、オーダ、検査結果などの医療情報交換に利用されます。

IHEは独立した通信規格ではなく、DICOMやHL7などの標準規格を医療業務の中で組み合わせて利用するための統合プロファイルを定めています。

PACSやRIS、電子カルテはこれらの規格そのものではなく、DICOMやHL7などを利用して相互に情報を交換するシステムです。

院内システム連携の実装例

院内システムでは、一つの規格だけで業務全体が完結するわけではありません。

システムや機器の役割に応じて、複数の規格・通信サービスを組み合わせて情報を受け渡します。

接続・要件 実装例
モダリティからPACSへ画像を送信する DICOM Storage
PACSから画像を検索・取得する DICOM Query / Retrieve
RISからモダリティへ検査予定を送信する DICOM Modality Worklist
モダリティから実施情報を通知する DICOM MPPS
電子カルテとRIS・部門システムでオーダや結果を連携する HL7 v2
Web APIを利用して医療情報を連携する HL7 FHIR
ブラウザやWebアプリケーションからDICOM画像を扱う DICOMweb
既存機器・他社システムと接続する DICOM/HL7仕様の確認、必要に応じた変換・接続処理

放射線部門における情報連携の例

放射線部門では、検査の受付から撮影、画像保存、読影まで、複数のシステムや機器が連携します。

一例として、次のような情報の流れがあります。

HIS/電子カルテ → HL7 → RIS → DICOM Modality Worklist → モダリティ → DICOM Storage → PACS → 読影ビューア

電子カルテやRISでは、患者情報や検査オーダなどの文字情報を扱います。

RISからモダリティへ検査予定を渡す際にはDICOM Modality Worklistを利用し、撮影された画像はDICOM StorageによってPACSへ送信されます。

当社では、このような一連のワークフローのうち、個別の接続部分からシステム全体まで、必要な範囲に応じて開発・調整を行います。

対応領域

当社では、医用画像を中心に、院内のさまざまなシステムとの連携に対応しています。

  • 電子カルテ
  • HIS/オーダリング
  • RIS
  • モダリティ
  • PACS
  • 読影ビューア
  • レポート/読影レポートシステム
  • DICOM SR
  • 線量情報管理
  • 統計・解析システム
  • その他の部門システム

案件によって、既存システムとの接続部分のみを担当する場合もあれば、サーバやアプリケーションを含めて開発する場合もあります。

自社開発による技術実績

受託開発だけでなく、DICOMを利用したソフトウェアやライブラリを自社でも開発してきました。

LiberView

DICOM画像の受信・保存・表示に対応した医用画像処理ソフトウェアです。

PACSサーバ機能を持ち、タブレット端末への画像配信にも対応しました。OEM提供・ライセンス販売の実績があり、製品仕様に合わせたカスタマイズにも対応しています。

LiberView セファロ

セファログラム(頭部X線規格写真)を扱う画像処理ソフトウェアです。

DICOM画像運用ゲートウェイ Sol-GW EL-1000

DICOM画像の配信や、DICOMタグ情報を利用した振り分け処理など、院内の画像運用を支援するゲートウェイとして開発した製品です。

DICOM Assist

DICOM通信およびDICOMデータの確認・編集を行うための軽量ビューアです。

MWM、Storage、Query / Retrieveによる機器との接続、DICOMタグの検索・編集、匿名化出力、DICOMDIR入出力などに対応しています。

DICOM Lib

DICOM画像フォーマットおよびDICOM通信に対応したソフトウェアを開発するためのライブラリです。

Windows API形式で提供しています。

医用画像処理ライブラリ

CT画像を対象として、3D表示、MPR、MIP、MinIP、ボリュームレンダリングなどの画像処理機能を提供します。

病院内システム開発に関する技術的背景

リベルワークスは、1990年代から医用画像システムに携わってきたメンバーが2006年に設立し、医用画像・院内情報システムの開発を継続してきました。

これまで、医療機器メーカー、ヘルスソフトウェア開発ベンダー、製薬会社、医療機器サプライヤーなどに対し、DICOM対応の画像サーバ、画像ビューア、医療情報ゲートウェイなどの開発を支援しています。

また、IHE-Jへの参画やコネクタソンの審査を通じて、規格仕様だけでなく、異なるベンダーのシステムを実際に接続する際の相互運用性にも関わってきました。

こうした経験をもとに、既存のDICOM/HL7環境を維持・改修する案件から、FHIR、Web、クラウド、モバイルアプリケーションなどを利用するシステムとの連携まで対応しています。

医療機器プログラムとして開発する場合

開発するソフトウェアを医療機器プログラム(SaMD)として扱う場合には、通常のソフトウェア開発に加え、医療機器に求められる開発プロセスやリスク管理への対応が必要になります。

当社では、案件の内容に応じて、次の規格・要求事項を考慮した開発に対応します。

  • IEC 62304 医療機器ソフトウェアのライフサイクルプロセス
  • ISO 14971 医療機器のリスクマネジメント
  • IEC 81001-5-1 医療機器・ヘルスソフトウェアのサイバーセキュリティ
  • ISO 13485/QMS省令 医療機器の品質マネジメント

医療機器化を予定している場合は、開発後に設計や文書体系を大きく変更することがないよう、開発初期から必要な工程を組み込むことができます。

一方、研究用途、院内業務システム、PoCなど、医療機器としての認証を必要としない開発については、案件に必要な開発工程のみを適用します。

医用画像・院内システムの開発について

DICOMやHL7を利用した機器・システム間連携、新規システムの開発、既存システムの改修・保守、FHIRを利用したシステム連携などについてご相談いただけます。

例えば、次のような段階から対応可能です。

  • 既存の装置と新しいシステムを接続できるか確認したい
  • 現在のDICOM/HL7実装を引き継いで改修したい
  • FHIRを利用した連携構成を検討したい
  • 開発するソフトウェアに医療機器としての対応が必要か確認したい

仕様が固まる前の段階からご相談いただけます。

医用画像・院内システム開発について相談する

お問い合わせフォーム:/mailForm/ お電話:03-5225-6970(平日 10:00–17:00)

公式情報・参考資料

PMDA 医療機器 — 医療機器クラスと届出・第三者認証・大臣承認の関係

PMDA 承認審査業務(申請・審査等) — 品質、有効性、安全性の承認審査とQMS適合性調査

IEC 62304:2006+AMD1:2015 CSV(IEC公式) — 現行発行版、適用範囲、Edition 1.1、Stability date 2028

JIS T 2304:2017プレビュー(日本規格協会) — IEC 62304 Edition 1.1との一致規格

AMED 医療機器ソフトウェアのライフサイクルプロセスを理解するためのガイダンス — 2026年7月公表。日本のQMS、SaMD、SOUP、AI、市販後等

厚生労働省 プログラム医療機器の承認・開発ガイダンス — JIS T 2304への適合説明、ソフトウェア安全クラス

厚生労働省 基本要件基準第12条第3項の適用 — JIS T 2304とJIS T 81001-5-1の関係

厚生労働省 医療機器サイバーセキュリティ導入手引書 — SBOM、レガシー、脆弱性、ライフサイクル

FDA Content of Premarket Submissions for Device Software Functions — Basic/Enhanced Documentation Level

FDA Recognized Consensus Standards: IEC 62304 Edition 1.1 — FDAの認知状況

IEC 62304 Edition 2 Design Specification(策定資料) — 未発行の第2版に関する動向確認用

JEITA IEC 62304実践ガイドブック — 日本語の実務ガイド

免責 本原稿は一般的な情報提供を目的としており、法的助言、規制当局の判断又は適合性を保証するものではありません。実際の製品では、正式規格、対象市場の最新法令・通知・ガイダンス及び規制当局・認証機関との合意を優先する必要があります。

よくある質問(FAQ)

JIS T 2304/IEC 62304に関する個別の疑問は、専用のFAQページに集約しています。本記事で全体像を確認した後、具体的な判断や運用上の論点をFAQで確認できる構成としています。

FAQで確認できる主なテーマ

  • JIS T 2304とIEC 62304の関係、日本国内の申請及びPMDA審査との関係
  • ソフトウェア安全クラスA・B・C、必要な成果物、試験及びトレーサビリティ
  • SOUP、オープンソースソフトウェア、SBOM、外部委託、保守、クラウド及びAI/機械学習

個別の疑問を確認する:JIS T 2304/IEC 62304 FAQ

ソフトウェア安全クラスごとの適用活動を確認する:IEC 62304要求事項対照表