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管理医療機器(クラスⅡ)第三者認証が必要となる医療機器

医療機器を市場流通させる場合、薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 旧称:薬事法)に定められた当該医療機器のクラス分類と、分類による医療機器の審査、認証、承認手続きが必要です。 薬機法によるクラスは医療機器の人体へのリスクの大小によって分類されています。必要となる手続きは、該当するクラスで異なり、一般医療機器(クラスⅠ)の製造販売届出、管理医療機器(クラスⅡ)の製造販売認証申請、高度管理医療機器(クラスⅢ・Ⅳ)の製造販売承認申請となります。また新医療機器である場合は、クラス分類に関係なく製造販売承認申請が必要です。

リベルワークスは、製薬会社様、医療機器メーカー様、医療機器サプライヤー様向けの、薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 旧称:薬事法)に準拠したPMDA審査と申請サポート業務を提供しています。

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医療機器のクラス分類と市販前規制

クラスⅠ
一般医療機器
承認等不要
不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが極めて低いと考えられるもの(例)体外診断用機器鋼製小物(メス・ピンセット等)医療ガーゼ、脱脂綿、X線増感紙、歯科用印象材料
クラスⅡ
管理医療機器
第三者認証(認証基準があるもの)※
不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが比較的低いと考えられるもの(例)MRI装置ワークステーション、眼科用内視鏡、気管支カテーテル、超音波血流計、歯科用金属
クラスⅢ
高度管理医療機器
大臣承認(総合機構で審査)
不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高いと考えられるもの(例)中空糸型透析器、人工関節、麻酔用人工呼吸器、眼科用マイクロカテーテル
クラスⅣ
高度管理医療機器
大臣承認(総合機構で審査)
患者への侵襲性が高く、不具合が生じた場合、生命の危険に直結する恐れがあるもの(例)植込み型心臓ペースメーカ、冠動脈ステント、大動脈用ステントグラフト

日米欧豪加の5地域が参加する「医療機器規制国際整合化会合(GHTF)」において平成15年12月に合意された医療機器のリスクに応じた4つのクラス分類の考え方を薬事法に取り入れている。(平成17年4月)
※クラスⅡ品目のうち、厚生労働大臣が基準を定めたものについて大臣の承認を不要とし、あらかじめ厚生労働大臣の登録を受けた民間の第三者認証機関(現在13機関)が基準への適合性を認証する制度。

出典:平成21年3月27日付け医薬食品局長通知(薬食発第0327006号)(厚生労働省) (https://www.pmda.go.jp/files/000158719.pdf)(2021年6月15日に利用)

医療機器のクラス分類による申請名と申請先

クラス
申請名
申請先
クラスⅠ 一般医療機器
製造販売届出
PMDA 医薬品医療機器総合機構
クラスⅡ 管理医療機器
製造販売認証申請
第三者認証機関またはPMDA 医薬品医療機器総合機構
クラスⅢⅣ 高度管理医療機器
製造販売承認申請
第三者認証機関またはPMDA 医薬品医療機器総合機構

医療機器の申請区分による分類

申請区分
定義
新医療機器
既に製造販売の承認を受けている医療機器(法第14条の4第1項第1号及び第2号に規定する再審査期間を経過していないものを除く。以下、「既承認医療機器」という。)と構造、使用方法、効能、効果又は性能が明らかに異なる医療機器。
改良医療機器
新医療機器等又は後発医療機器のいずれにも該当しない医療機器。すなわち、再審査の指示を受ける対象となるほどの新規性はないが、既存の医療機器と構造、使用方法、効能、効果及び性能が実施的に同等でないもの。
後発医療機器
既承認医療機器と構造、使用方法、効能、効果及び性能が同一性を有すると認められる医療機器。すなわち、既承認医療機器と構造、使用方法、効能、効果及び性能が実質的に同等であるもの。

出典:平成21年3月27日付け医薬食品局長通知(薬食発第0327006号)(厚生労働省) (https://www.pmda.go.jp/files/000158719.pdf)(2021年6月15日に利用)

管理医療機器(クラスⅡ)の申請から認証審査、市販後の主なプロセス (第三者認証医療機器)

医療機器規制の日本とアメリカ、EUの比較

国際分類
(GHTF)
クラスⅠ
メス、ピンセット等
クラスⅡ
MRI、内視鏡等
クラスⅢ
透析器、人工骨等
クラスⅣ
心臓ペースメーカー等
分類 一般医療機器 管理医療機器 高度管理医療機器
日本 承認等不要 第三者認証※1 国による承認
米国 承認等不要 / 国による承認※2
欧州 承認等不要 第三者認証※3

※1 クラスⅡ品目のうち、厚生労働大臣が基準を定めて指定した「指定管理医療機器」が第三者認証の対象。基準の定められていないクラスⅡ品目は、クラスⅢ、クラスⅣと同様に国による承認が必要。
※2 米国においてはクラス分類の考え方は本格的には導入されていないが、おおむねクラスⅠに該当するものを承認等不要にした上で それ以外のものについては国による承認に相当 正確に言うと 米国での ものを承認等不要にした上で、それ以外のものについては国による承認に相当。正確に言うと、米国での法律上の定義では、新医療機器等未だ十分な安全性、有効性についての知見がないもの、及び生命に直結するものは承認、それ以外のものは事前届出とされているが、米国の事前届出は市販前に提出されたデータをFDA(米国食品医薬品庁)が審査するものであり、実際上我が国の承認審査と同様。
※3 培養皮膚等のヒト組織・細胞由来製品については、第三者認証ではなく、欧州医薬品庁(EMEA)による承認が必要。

医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方について

これまで、未承認薬及び適応外薬の使用に係る技術の取扱いについて議論を行い、見 直し案を提示したところ。 革新的な医療機器の医療保険制度における取扱いについては、第1回の資料にもあっ たとおり、その特殊性を踏まえて議論を行う必要があるため、まずは医療機器に係る製 造、承認等の現状について以下に示す。

1.医療機器の現状

医療機器は、MRIやポジトロン断層撮影装置(PET)等の診断系機器と、ペー スメーカーや冠動脈形成術用カテーテル等の治療系機器に大別される。基本的には、基 礎研究、治験(治験を省略できる場合もある(※))、薬事承認を経て、保険適用となる。 医療機器の国内生産額は、1.7兆円であり、うち1/3は輸出される。また、国内 売上額2.2兆円のうち、半分は輸入による。 治療系医療機器は輸入超過、国際競争力指数はマイナスとなっているが、診断系医療 機器は輸出超過、国際競争力指数はプラスとなっている。

※ 運用は個別の機器に応じて判断されている。

2.医療機器の薬事法上の承認審査について

(1)審査における分類

○ 医療機器のリスクに応じてクラスⅠ~Ⅳとされ、一般医療機器(クラスⅠ)、管理医療機器(クラスⅡ)、高度管理医療機器(クラスⅢ、Ⅳ)に分類

○ 当該リスクに応じて、届出、第三者機関による認証又は厚生労働大臣による承認(PMDAによる審査)となる。

○ 通常の人工関節、ペースメーカーの小型化・省電力化、放射線治療装置などこれまでのデータ等からヒトでの評価を行わなくても有効性、安全性が判断できるものについては、治験データは不要とされている。

【平成21年度 厚生労働大臣承認に係る申請件数及び承認件数】

区 分 平成21年度申請件数 平成21年度承認件数
新医療機器 優先して審査を行う品目 24 3
通常の品目   33
改良医療機器 臨床あり(※1) 34 30
臨床なし(※2) 137 158
後発医療機器   1,127 1,797
合計   1322(※3) 2021(※4)

※1) 審査において治験データ(海外のものを含む)が必要なもの
※2) 審査において治験データ(海外のものを含む)が不要なもの
※3)うち治験を要したもの58件(新医療機器24件、 改良医療機器34件)
※4)うち治験を要したもの66件(新医療機器36件、改良医療機器30件)
注1: 承認数は平成16年度以降に申請された品目が対象
注2:改良及び後発について、20年度以前に申請された品目は、21年度以降の区分に読み替えて承認件数を集計。
新医療機器:既に製造販売の承認を受けている医療機器(薬事法の再審査期間を経過していないものを除く。以下「既承認医療機器」という。)と構造、使用方法、効能、効果又は性能が明らかに異なる医療機器
改良医療機器:再審査の指示を受ける対象となるほどの新規性はないが、既承認医療機器と構造、使用方法、効能、効果又は性能が実質的に同等ではないもの後発医療機器:既承認医療機器と構造、使用方法、効能、効果又は性能が実質的に同等であるものをいう。

(2)デバイスラグをめぐる現状

我が国においては、欧米とくらべ、医療機器の上市までの期間が長いこと(デバ イスラグ)が指摘されている。例えば米国と比較した場合、以下の2点の差が指摘 される。

○ 米国への承認申請時点と我が国への申請時点の差 約12ヶ月程度

※2005年4月1日~2008年3月31日までの間に我が国で承認された新医療機器(54品目)について調査

○ 米国の総審査期間と我が国の総審査期間の差 約7ヶ月程度

  日本(総審査期間) 米国(総審査期間)
H15 (18.7ヶ月) (12.0ヶ月)
H16 (35.8ヶ月) (14.5ヶ月) 
H17 (22.4ヶ月) (14.5ヶ月)
H18 (19.7ヶ月) (平成17年と同等と仮定)

※日本は中央値、米国は平均値。米国の新医療機器のみの期間は公表されていないため、新医療機器に加 え、ペースメーカなどの生命に関わるリスクの高い医療機器等が含まれる PMA の審査期間を採用。 ※:日本は年度単位(4月から翌年3月)、米国は会計年度単位(10月から翌年9月)で計上。

3.医療機器の保険適用について

○ 医療機器の保険適用は、以下の区分で診療報酬項目において包括的に評価、又は 特定保険医療材料として保険償還価格が決定される。

A1(包括) いずれかの診療報酬項目において包括的に評価されているもの (例 縫合糸、静脈採血の注射針)

A2(特定包括) 特定の診療報酬項目において包括的に評価されているもの (例 眼内レンズ、超音波検査装置)

B(個別評価) 材料価格が個別に設定され評価されているもの(特定保険医療材料)

C1(新機能) 新たな機能区分が必要で、技術は既に評価されているもの (例 特殊加工の施してある人工関節)

C2(新機能 新技術) 新たな機能区分が必要で、技術が評価されていないもの (例 カプセル内視鏡)

○ 薬事承認を得た医療材料については、企業から保険適用希望書が提出され、保険 医療材料専門組織を経て中医協総会において保険償還価格を決定。

4.医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会

新医療機器に関する医療ニーズについては、医療ニーズの高い医療機器等の早期導入 に関する検討会において、学会等から、主要諸外国において使用されており、生命に重 大な影響がある疾患、又は病気の進行が不可逆的で日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 の治療・診断等に用いられるものについて、開発要望を募集し、これらのうち、医療上 特に必要性が高いとされたものは、開発企業を募集しているところ。

平成18年度から平成22年6月15日までの実績 (平成22年6月16日以降の要望は現在WGにおいて検討中)

  • 学会等からの要望件数:110種

※平成21年度までは、提出された要望書のうち、国内で承認されたもの、海外で承認が無 いもの、承認申請準備中又は審査中のもの及び医薬品に該当するものを除いた件数
※平成22年度は、提出された要望書のうち、国内で承認されたもの、承認審査中のもの及 び医薬品に該当するものを除いた件数

  • うち医療上の必要性が高いとして選定された件数:33種
  • 選定品目の現状(平成22年8月31日現在) 33種 57品目
  • うち薬事承認された件数:15種 16品目
  • うち承認審査中の件数: 7種 10品目
  • うち申請準備中の件数: 8種 12品目
  • うち申請検討中の件数: 7種 12品目
  • うち公募中の件数: 6種 7品目

5.検討の方向性

以上の現状等を踏まえ、必要な患者に対してより多くの治療の選択肢を提供す るため、迅速な治験の実施や、保険適用の際のイノベーションの評価について、 医療機器の特殊性を踏まえ検討を行ってはどうか。 その際、

  • 医療機器にはMRI等の体外診断機器、人工呼吸器等の装置、着脱が困 難な植込み型の機器等の多種多様な形態があることや、我が国の医療機器 製造企業の体制等を踏まえた、治験や保険外併用療養費制度の在り方を検 討する必要があるのではないか。
  • また、医療機器の改良には多種多様なものがあるが、薬事法上の承認に おける治験の要否の判断は、個々の医療機器に応じて個別に行われている 点も考慮する必要があるのではないか。
  • 医療機器の技術評価については、機器自体の安全性、有効性に加えて、 それらを使用する医師の技術や施設要件も踏まえて評価する必要がある。

出典:医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方について(その5)(厚生労働省) (https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000yb0d-att/2r9852000000yb54.pdf)(2021年6月15日に利用)

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