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IHEとは - 医療システムの相互接続性に関する国際プロジェクト

IHE(Integrating the Healthcare Enterprise )とは、医療情報システムの相互接続性を推進するための国際的なプロジェクトである。IHEは1999年に米国で発足し、日本では2001年にIHE-Jとして発足した。

医療情報システムは多くの場合、複数メーカーによるシステムと機器で構成されるが、医療機器メーカーは独自の形式で情報を管理しており、システム/機器同士の接続や連携を円滑に実現させるのは簡単ではなかった。 医用画像情報の標準規格である「DICOM」、医用文字情報の標準規格「HL7」の登場により、理論上は異なるメーカーのシステム/機器間で情報を送受信することが可能となったが、実際には医療情報システムを利用する場面は多様で、かつ標準規格の解釈がメーカーにより異なるという、いわゆる方言が発生しがちなため、円滑な連携・送受信は通常において困難である。

またシステム内のある機器や、ソフトウェアの入れ替えを行うと送受信がうまくいかなくなるといった問題はよく起こるため、IHEでは、これらの標準規格の使い方のガイドラインを各メーカーに示すことで機器やメーカーを問わずに連携できるシステムの実現を目指し、医療現場での一般的なワークフローを「統合プロファイル」とし、そのために必要な標準規格の内容とその使い方を「テクニカルフレームワーク」としてまとめている。

一般的にシステムや医療機器を施設に導入した際には、実際にデータの送受信を確認する接続テストを行われる。同様にIHEのテクニカルフレームワークを実装したシステムや機器もデータ送受信の接続テストを行う必要があるが、対象となるシステムや機器は多数のメーカーに及ぶため、メーカーごとに個別に行うことは不可能である。 そのためIHEでは年に一度、各メーカーの機器・システムを一同に集めて、実際にデータの送受信を行う接続試験を行っている。これは数日間にわたり、「コネクト」と「マラソン」を掛け合わせて「コネクタソン」と称される。

コネクタソンでは、参加する分野は放射線科・循環器・臨床検査・放射線治療など多岐にわたり、各社が自社の製品を持ち込んで接続試験行い、接続数を製品の実績としてアピールする。(弊社リベルワークスは、IHE-J主催の接続検証委員会に参加実績があり、医療メーカーのコネクタソン参加支援を毎年行っています)

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