IEC62366-1医療機器ユーザビリティエンジニアリング

IEC62366-1は、医療機器の使用ミスを防止するため、ユーザビリティを考慮した医療機器の設計を求める国際規格です。 国際規格を検討する IEC/TC62/SC62A(医用電気機器の安全規格を検討するグループ)と ISO/TC210(医療機器の品質システムを検討するグループ)により、2007 年に医療機器のユーザビリティ規格として制定された規格です。2014 年、IEC62366 追補版Amendment1が発行され、2015年2月に改訂版IEC62366-1が発行されました。

EUの医療機器指令にて、医療機器のユーザビリティ規格であるIEC62366が、Harmonized Standards(調和規格)としてリストに掲載されたことから、各国の医療機器の審査にてIEC62366適合が求められるようになりました。 また医用電気機器の安全規格である IEC60601-1は、副通則である医用電気機器のユーザビリティ規格において、IEC62366を引用しており、試験機関によるIEC60601-1試験は、医療機器のユーザビリティ規格 IEC62366に基づいて試験が行われるため、医療機器の製造販売ではIEC62366対応が必要になっています。(MDDからMDへの改正において、ユーザビリティに関する要求事項が強化されています。)

日本では、 IEC62366-1:2015 は JIS 規格版JIS T 62366-1:2019)として制定され、厚生労働省よりJIST62366-1の取扱いと規格適用について発行されています。 リベルワークスは、製薬会社様、医療機器メーカー様、医療機器サプライヤー様向けの、IEC(International Electrotechnical Commission)が制定する国際規格に準拠した、IEC62366-1対応と申請サポート業務を提供しています。

IEC62366-1 医療機器のユーザビリティ規格の構成

1 適用範囲
適用範囲
2 引用規格
引用規格
3 用語及び定義
用語及び定義
4 原則
4.1 一般要求事項
4.1.1 ユーザビリティエンジニアリングプロセス
4.1.2 ユーザインターフェース設計に関係したリスクコントロール
4.1.3 ユーザビリティに関係した安全情報
4.2 ユーザビリティエンジニアリングファイル
4 3 ユーザビリティエンジニアリング 作業のテイラリング(Tailoring)
5 ユーザビリティエンジニアリングプロセス
5.1 操作仕様の準備
5.2 安全に関するユーザインタフェース特性及び可能性のある使用ミスの特定
5.3 既知または予測可能なハザード及び危険状態の特定
5.4 ハザードに関連した操作シナリオの明確化と説明
5.5 SUMMATIVE EVALUATIONのための操作シナリオの分類
5.6 ユーザインタフェース仕様の制定
5.7 ユーザインタフェース評価計画の制定
5.7.1 一般
5.7.2 FORMATIVE EVALUATION 計画
5.7.3 SUMMATIVE EVALUATION計画
5.8 ユーザインタフェースの設計、実現及びFORMATIVE EVALUATIONの実施
5.9 ユーザビリティインタフェースのユーザビリティのSUMMATIVE EVALUATIONの実施
5.10 由来が不明なユーザインタフェース(UOUP)
附属書
A 一般ガイダンス及び根拠
B ユーザビリティに起因する可能性のある危険状態の例
C 由来が不明なユーザインタフェース(UOUP)の評価
D 医療機器の使用に関する分類
E 基本原則との関係

ユーザビリティエンジニアリングの医療機器への適用に関する日本産業規格の制定に伴う医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律上の取扱いについて

人間工学的特性に関連した傷害の危険性や人間工学的特性に起因した誤使用の危険性等に対して、合理的かつ適切に除去又は低減されるように医療機器を設計及び製造しなければならないことは、薬事法第四十一条第三項の規程により厚生労働大臣が定める基準(平成17年厚生労働省告示第122号。以下「基本要件」という。)第9条、第16条等において定められているところです。

今般、産業標準化法(昭和24年法律第185号)に基づく日本産業規格「医療機器-第1部:ユーザビリティエンジニアリングの医療機器への適用(JIST62366-1:2019)」が発行されたことに伴い、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)における取扱いを下記のとおり定めましたので、貴管下関係事業者に周知願います。

なお、本通知の写しを各地方厚生局長、独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事長、一般社団法人日本医療機器産業連合会会長、一般社団法人日本臨床検査薬協会会長、一般社団法人米国医療機器・IVD工業会会長、欧州ビジネス協会医療機器・IVD委員会委員長、医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事あて送付することとしています。

1.基本要件におけるJIST62366-1の取扱いについて
基本要件第9条、第16条等で規定する事項を考慮した設計及び製造において、JIST62366-1で規定するユーザビリティエンジニアリングプロセスを適用しても差し支えないこと。当該規格を適用した場合には、承認申請書又は認証申請書に添付する資料などにより、当該規格を適用している旨説明すること。
なお、令和4年9月30日までに、当該規格を適用したプロセスを構築することが望ましい。

2.医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(平成16年厚生労働省令第169号。以下「QMS省令」という。)におけるJIST62366-1の取扱いについて
上記1によりJIST62366-1を適用した場合には、QMS省令第26条で規定する製品実現、第30条から第36条で規定する設計開発等において、当該規格を遵守した活動を実施しているかを確認する場合があること。

出典:薬生機審発1001第1号 薬生監麻発1001第5号 令和元年10月1日 ユーザビリティエンジニアリングの医療機器への適用に関する日本産業規格の制定に伴う医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律上の取扱いについて(厚生労働省) (https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T191003I0010.pdf)(2021年6月15日に利用)