CEマーク MDR MDD医療機器 IVDR体外診断用医療機器

CE マーキングは、EUで流通する製品について、EU指令や規則が定める必須要求事項(EssentialRequirements)への適合、製品基準への適合を表示するマークです。 医療機器に関する規則が統一されている欧州おいて医療機器を販売する場合、EU指令適合を示す医療機器CE マーキングが必要です。

2017年5月25日、旧来の医療機器指令MDDを改善する必要性から、新たな欧州医療機器規則であるMDR(Medical Device Regulation)が発行されました。 MDRは、医療機器規制国際整合化会議(Global Harmonization Task Force: GHTF)および GHTF の後身である国際医療機器規制当局フォーラム(International Medical Device Regulators Forum:IMDRF)のガイダンスから作成されており、 医療機器の安全性のため、第三者認証機関および当局による適合性評価、上市前と上市後の調査、市場調査、固有機器識別子(Unique Device Identification: UDI)、登録要件適合性評価機関(NotifiedBody: NB)による非通知審査等の義務化および審査の厳格化など、規制を強化しています。 MDRは2017年5月25日に発行されており、欧州市場で医療機器を販売する製造業者様は、適応期限までに技術文書の更新が必要です。

2017年5月25日、体外診断用 (IVD) 医療機器に適用される、新たな欧州医療機器規則として、IVDR(In Vitro Diagnostic Regulation)EU 2017/746が発行されました。 IVDRは、CE マーキング IVDD(In Vitro Diagnostics Directive) 98/79/EC (体外診断用医療機器指令) を更新する規則であり、旧来のIVDに比べて要求事項が強化されています。 IVDRは、2017年5月25日に発効されており、欧州市場で体外診断用医療機器を販売する製造業者様は、適応期限までに技術文書の更新が必要です。

リベルワークスは、製薬会社様、医療機器メーカー様、医療機器の海外サプライヤー様向けの、EU医療機器指令、体外診断用医療機器指令に準拠した、MDR対応、IVDR対応、技術文書作成、申請サポート業務を提供しています。

MDR が適用される機器・製品

MDR における医療機器は、器具、機械、用具、インプラント、試薬、ソフトウェア、材料またはその他の品目であって、単独での使用あるいは組み合わせての使用かを問わず、また適用のために必要なソフトウェアを含む製造業者が人体への使用を意図した製品で、以下の一つあるいは複数を目的としたもの とされており、以下の目的に用いられる医療機器が該当します。旧来のMDDと比較して、適用製品、付属品、医療目的を意図しない製品について、MDRでは適用が拡大しています。

  • 疾病の診断、予防、監視、治療または緩和
  • 身体障害の診断、予防、監視、治療または緩和
  • 解剖または生理学上の検査、代替または修正
  • 受胎調節等
  • 疾病の予測、予後診断
  • 病的状態の検査、代替、改善
  • インビトロ検査からの情報提供
  • 医療機器の洗浄、消毒、滅菌機器
MDRでは、医療機器の洗浄、消毒、滅菌機器について、医療機器に該当します。(MDDでは、付属品(Accessories)該当) また上記の目的に該当する場合、例えばインターネットを介した医療機器の販売、インターネット上の診断結果の提供等についてMDRに該当します。

MDRの付属品の定義

  • それ自身は機器ではないが、機器の意図した使用に従い、機器が使用できるようにするもの
  • 機器の医学的機能を特異的および直接的に支援(補助)するもの

医療目的を意図しない製品

製品のリスクが医療目的の機器と類似する製品について、MDR適用に該当します。例えば、医療目的ではないコンタクトレンズ(非視力補正コンタクトレンズ)、外科的侵襲性を伴い人体の中に導入される美容整形機器(美容整形インプラント等)、脂肪吸引機器など、医療目的を意図しない製品についてMDRの適用製品になります。
*MDR Annex XVI に、適用製品の例があります。

MDR に該当しない製品

  • In Vitro Diagnostic Regulation(IVDR)2017/746 に該当する体外診断医療機器
  • Directive 2001/83/EC に該当する医薬品(医薬品または医薬品が主要作用である製品)
  • Advanced Therapy Medicinal Products (ATMP) Regulation 1394/2007 に該当する遺伝子治療、細胞治療、組織工学治療製品
  • Regulation 1223/229 に該当する化粧品
  • Regulation 178/2002 に該当する食品
  • 人または動物由来の生体組織または細胞、生存可能な微生物またはウイルスを含む、またはそれらから成る製品
*複合的な機器、製品については、MDRのガイドラインで判断する必要があります。

MDR(MDD)のクラス分類

MDRではリスクに応じて、医療機器が4クラス(Class I, Class IIa, Class IIb, Class III *リスクの低い順)に分類されています。旧来のMDDではクラス対象外の、付属品または医療目的を意図しない製品について、MDRではクラス決定が必要です。

Class I
手術用メス、病院用ベッド、聴診器、車いす、石膏等
Class IIa
電子血圧計、カテーテル、輸血用機器、注射器、補聴器、電子体温計等
Class IIb
超音波手術装置、輸液ポンプ、患者モニター、体外型除細動器、レントゲン、コンタクトレンズ、人工呼吸器、非吸収性外科用縫合素材等
Class III
人工血管、人工心臓弁、脳外科用止血クリップ、非能動植込型医療機器、吸収性外科用縫合素材等

MDR移行スケジュールの概要

2020年5月26日をもって、MDDは無効となり、MDRが適用されました。既に流通している機器については、NB認証書の有効期限(発行から最大5年間)において、移行期間として市場流通できる期間があります。 EU向けの医療機器の新規販売の場合、該当機器のMDRの適合対応が必要です。既にMDD認証を得ている医療機器の場合は、MDR移行スケジュール内に、MDDから追加されたMDR要求事項の適合対応が必要です。

初めて対象機器を市場流通させる場合

MDD Class I機器(計測または滅菌の機器を除く)
2020年5月26日迄。
MDD Annex IV認証機器
原則2020年5月26日まで。NB発行の認証書に示す期間迄。
AIMDD Annex 4 EC認証機器
原則2020年5月26日まで。NB発行の認証書に示す期間迄。
MDD認証機器(MDD Annex IV認証機器を除く)
NB発行の認証書に示す期間迄。最長2024年5月26日まで。
AIMDD認証機器(AIMDD Annex 4 EC認証機器を除く)
NB発行の認証書に示す期間迄。最長2024年5月26日まで。

既に対象機器が市場流通されている場合

MDD Class I機器(計測または滅菌の機器を除く)
2025年5月27日まで。
MDD Annex IV認証機器
2025年5月27日まで。
AIMDD Annex 4 EC認証機器
2025年5月27日まで。
MDD認証機器(MDD Annex IV認証機器を除く)
2025年5月27日まで。
AIMDD認証機器(AIMDD Annex 4 EC認証機器を除く)
2025年5月27日まで。

MDR の条文と附属書の構成

MDR は条文(Article)と、条文を分類した、章(Chapter)で構成されます。MDRは、従来のMDDより、条文と附属書の数が大幅に増加しています。またチャプター名が同じであっても、条文の内容に追加変更があります。

Chapter I
Scope and definitions:
範囲および定義
Article 1~4
Chapter II
Making available on the market and putting into service of devices, obligations of economic operators, reprocessing, CE marking, free movement:
市場への機器提供、経済事業者の義務、再加工、 CE マーキング、自由流通
Article 5~24
Chapter III
Identification and traceability of devices, registration of devices and of economic operators, summary of safety and clinical performance, European database on medical devices: 機器の特定およびトレーサビリティ、機器および経済事業者の登録、安全性と臨床成績の概要、欧州医療機器データベース
Article 25~34
Chapter IV
Notified bodies:
適合性評価機関
Article 35~50
Chapter V
Classification and conformity assessment:
クラス分類および適合性評価
Article 51~60
Chapter VI
Clinical evaluation and clinical investigations:
臨床評価および臨床試験
Article 61~82
Chapter VII
Post-market surveillance, vigilance and market surveillance:
市販後調査、監視、市場調査
Article 83~100
Chapter VIII
Cooperation between Member States, Medical Device Coordination Group, Expert laboratories, Expert panels and device registers:
MDR 適用各国、医療機器調整グループ、専門試験機関、専門家・委員および機器登録間の連携
Article 101~108
Chapter IX
Confidentiality, data protection, funding, penalties:
機密保持、データ保護、財源、罰則
Article 109~113
Chapter X
Final provisions:
最終規定
Article 114~123

MDR および MDD の附属書(Annex)の項目名の比較

MDRは、従来のMDDより、条文と附属書の数が大幅に増加しています。またチャプター名が同じであっても、条文の内容に追加変更があります。 経済事業者(economic operators)、安全性と臨床成績の概要(summary of safety and clinical performance)、医療機器調整グループ(Medical Device Coordination Group)、専門試験機関(Expert laboratories)、専門家・委員の連携(Expert Panels: 専門委員会)は、MDRで新たに追加された要素です。

Annex MDR MDD
Annex I 一般的な安全性および性能要求事項 基本要件
Annex II 技術文書 適合性評価・総合品質保証システム
Annex III 市販後調査における技術文書 適合性評価・EC 型式試験
Annex IV 適合宣言書 適合性評価・EC 検証
Annex V CE マーク 適合性評価・生産品質保証
Annex VI 機器および経済事業者の登録情報および UDI 適合性評価・製品品質保証
Annex VII  NB 要求事項 適合性評価・適合宣言
Annex VIII  クラス分類基準 特殊目的機器の宣言
Annex IX 適合性評価・QMS および技術文書評価 クラス分類基準
Annex X 適合性評価・型式試験 臨床評価
Annex XI 適合性評価・製品適合性検証 NB 要求事項
Annex XII NB 発行証明書 CE マーク
Annex XIII カスタムメイド機器の手順  
Annex XIV 臨床評価および市販後臨床フォローアップ  
Annex XV 臨床試験  
Annex XVI 医療目的ではない製品群リスト  
Annex XVII 相関表